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営業をやりたくない就活生に、知っておいて欲しいこと。

投稿日:2016-11-20 更新日:

これからの営業に会話はいらない

一般的に、文系大学生の大半は営業職として就職することになります。

この現実を知り、就活を始めると「理系にしとけば良かった」と後悔する学生も多いようです。

 

しかし、学生さんの知っている「営業」とはどんな仕事のことをイメージされているでしょうか。

テレビドラマ等に出てくる、キャラクターの濃いグイグイ押すタイプの人が営業だと思ってはいないでしょうか。

詐欺や押し売りのようなことをするのが営業だと思ってはないないでしょうか。

 

本著『これからの営業に会話はいらない』は、「営業職はKYにしかできない」「コミュ障に営業職は勤まらない」といった、営業職に対する誤解を解いてくれる、もしかしたら営業が楽しくなるかもしれない素敵な一冊です。

 

学生が営業職に就きたくない理由

  • アポなしの飛び込み営業がいや
  • テレアポがいや
  • お客さんにヘコヘコしたくない
  • 土下座なんてしたくない
  • 詐欺のように騙し売りしたくない
  • クレーム対応が怖い
  • 冷たい対応をされるのがいや …etc

これは筆者が大学生にアンケートをとった結果、出てきた答えだそうです。

営業職が避けられるのは、営業とは嫌なことを我慢して耐え続ける大変な仕事であるというイメージが定着していることが原因です。

 

世に出ている営業ノウハウには、一部の天才向けのものが多い

学生さんに限らず、世間に変な営業職のイメージを定着させる原因となっているのが、世に出回っている変な営業ノウハウです。

 

「3ヶ月でトップ営業マンに!」といった肩書を持つ、スーパー営業マンが出した書籍を読んだり講演などに参加したりすると、

  • お客様には最初からタメ口
  • お客さまには絶対に頭を下げない
  • 回りくどいトークはせず、すぐに売り込む

といった破天荒な営業スタイルが紹介されることがしばしばあります。

しかし、どれもこれも、ふつうの人には真似ができなさそうなものばかり。

 

筆者によれば、短期間で爆発的に成果をあげて本を出したり講演をするレベルになる時点で、そもそも相当な営業センスの持ち主なのだそう。その手法は、その人が凄いからできるだけで、ふつうの人にとっては再現性が低いのです。

 

こういった本を読めば読むほど、学生は営業という仕事について誤解します。あるいは現職の人であれば、「自分には無理だ」とショックを受けたり、実際に真似をして大失敗したりしてしまいます。

 

必要ないものを無理に売らなくていい

学生さんの中には、営業として活躍するためには、ゴリゴリお客様に商品を売り込まなければいけない、KYでなければならない、と誤解している人も多いのではないでしょうか。

 

実は逆だと、自らの買い物の例を挙げて筆者は語っています。

お店で靴を探しており、店員さんに声をかけられたときのこと。お客のニーズを聞く前から、次々と商品を提案してくる店員に辟易してしまい、見ていた靴は気に入っていたのに結局買わずに店を出てしまったのです。

 

それとは対照的に、後日訪れた店では、筆者のニーズをヒアリングして的確なアドバイスをしてくれた店員さんの店で、気持ちよく買い物ができたというエピソードが語られます。

 

このときの感覚について筆者は、「欲しいものを目の前にスッと置かれた感じ」と表現しています。

売り込むのではなく、相手が求めるものをさりげなく提案する。

そうすれば売る方も買う方も幸せになることができます。

 

正直な営業をしてもいい

筆者が勤めていた、住宅会社での実体験が語られます。

その住宅会社の建てる家は、たしかに品質は良いものでしたが、販売のやり方が少々強引でした。

 

たとえば、物件の見学会に参加した見込み客に対して、そのあと強引に住宅用の木材を製造している工場にも連れてゆき、「お疲れでしょうから展示会場でお飲み物でも」と、さらに工場見学後に商談・契約まで一気に商談を進めてしまうスタイルをとっていたのです。

 

見学会に参加するくらいですから、元々、家を建てたいニーズはあるお客様です。しかし、強引に長時間拘束して一気に商談を進めるやり方は、お客様の立場を尊重した方法ではなく、売る側の都合でしかありません。

 

実際、その住宅会社は一時期、よくないクチコミも増えていたようです。ただその後、会社が方針転換して強引な営業をやめたことにより「誠実な対応をしてくれる安心できる会社だ」と、逆に評判が上がったそうです。

 

お客様のニーズに合致しない商品であれば、あえて「その商品はなくても大丈夫ですよ」と、ご案内する勇気をもつことが大事だと筆者は言います。

勢いで畳みかければ楽に売り込めるケースがあるのも事実ですが、後のクレームにつながったり冷静になったお客様からキャンセルが入って悪い印象だけが残ることになってしまいます。

 

クチコミの効果がますます拡大している現代の営業において、「正直」に勝るものはないのです。

 

雑談が苦手でもいい

営業といえば、誰とでも一瞬で打ち解けて仲良くなれる人、街中で堂々とナンパができる人など、とにかく異常にコミュニケーション力が高い人を想像しがちです。

営業先で、気の利いた雑談でお客様を笑わせている姿が目に浮かびます。

 

ですが、筆者は高度な話術は必要ないと言います。雑談が苦手でも営業はできると言いきっています。

次に挙げる2種類の雑談を意識できれば、たわいない雑談が苦手な人でもうまくいくとのことです。

 

1つ目はお互いの出身地や最近の出来事についてなど、場を温めるための簡単な会話。1分程度で充分です。

2つ目は相手が興味をもっていることやビジネスに役立ちそうな話をする情報提供。

むしろ営業シーンではこちらが大事だと書かれています。

 

アドリブで話を盛り上げる話術が必要、と考えてしまうと無理に思えるかもしれませんが、相手を思い浮かべながら、「あの人だったらこんな情報をお伝えしたら喜んでくれそうだ、興味をもってくれそうだ」と考えて準備する習慣をつければ大丈夫。

 

中身のない雑談を20分盛り上げるより、お役立ち情報を1分でお伝えする方が、何倍も効果的なのです。

 

アポなしの飛び込み営業やテレアポはしなくていい

なぜか営業の世界ではアポなし訪問をこなして結果を出せることが勇者みたいな空気があるんですよね。

でもそれ、本当にいいことなんでしょうか??

と筆者が語るように、学生さんにとって営業のイメージを大幅にダウンさせている要因が、「アポなし訪問」「飛び込み営業」「テレアポ」ではないでしょうか。

 

これについても筆者の体験談が語られていました。

赤ちゃんの世話があり日中に買い物に出られないため、食料品の宅配サービスの資料請求をしたときの話です。

 

A社は数日後、すぐに資料が送られてきました。ところがB社は突然、ピンポン!と営業マンが自宅に訪問にきてしまいました。

突然の訪問で、せっかく寝かしつけた赤ちゃんが大泣きしてしまい、お母さんのイメージは最悪だったそうです。

 

仮に定年退職して時間を持て余しているようなご家庭であれば訪問することで喜ばれるケースもあるようですが、セールスに対する警戒心の強い40歳以下の若い世代に関しては、アポなし訪問はマイナスのほうが大きいと筆者は言います。

 

つまり、学生さんがこれから相手にすることが多いであろうお客様世代には、旧来の「キツイ」営業手法が通じにくくなっているのです。

 

本書の考え方を、就活で活かすためには?

学生さんは自らの若い感覚で「飛び込み訪問は迷惑だ」と感じています。

だから自分も「やりたくない」のです。

 

しかし、営業マンを指導する立場のマネージャーや経営層は、飛び込み営業で成果を挙げてきた世代。いまだにその古い価値観が捨てられず、お客様にとっても働く人にとってもマイナスの営業手段を繰り返すはめに陥っています。

 

就活では、営業職だからといって最初からエントリーを止めてしまうのではなく、まずは説明会で話を聞いてみることです。会社によっては、飛び込み訪問が絶対である場合もあるでしょうし、お客様の特性としてテレアポが不可欠である場合もあります。

 

本書に書かれた営業手法が「どれくらい実践可能だろうか」という視点をもって企業研究したり、先輩に仕事内容についてヒアリングしてみることで、自分とその企業との相性が見えてくるのではないでしょうか。

 

どんな基準で企業を選べばよいか分からず困ってしまう学生さんも多い中、本書の考え方がどれくらい通じるかどうかという判断基準も一つ、企業選びの参考にできるはずです。

 

さいごに

本書には他にも、

  • 「体育会系じゃなくてもいい」
  • 「プライベートな時間を犠牲にしなくていい」
  • 「余計な商品説明はしなくていい」
  • 「すぐに結果がでなくてもいい」
  • 「自分と合わないお客様を手放してもいい」

といった、世間の常識からすれば斬新なメッセージが綴られています。

また、飛び込み訪問が通用しない若い世代の顧客にも受け入れてもらえる、著者なりのセールス手法についても紹介されていました。

 

就活生のみならず、営業で結果が出ずに悩んでいる人やもう辞めたいと思っている人、これから営業にチャレンジするかどうか迷っている人など、幅広い方にお勧めできる一冊です。

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