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新卒採用

営業力のない人事担当者は、淘汰される時代。

投稿日:2016-08-21 更新日:

営業力を競う人事担当者

若手人材の不足により、新卒採用市場が過熱。

ナビサイトに広告を掲載して待ちかまえるだけではエントリー数が足りないため、インターンシップや合同企業説明会など、学生と直接会ってコミュニケーションできる採用手法が注目を浴びています。

 

そんな中、就職活動のスタイルの変化にともない、企業の人事担当者が担う役割も変わりつつあります。

お金でエントリーを変えない時代になった

まずはナビサイトに掲載。エントリーがあった学生に対して、どんな打ち手を講じていくか頭を捻るのが、これまで多かった採用スタイルです。

媒体の営業担当と打ち合わせをしながら、どんなプランで掲載するかを決定していきます。見事はまれば集客は成功。外れれば追加の予算を投じて、集客を補うのが常でした。広告戦略が集客に大きな影響力をもっていたのです。

 

ナビサイトの効果に頭打ち感が出始めている

ところが昨今は、ナビサイトの集客力が全体的に落ちてきています。正確に言うと、資金力でエントリー数を担保し辛くなったと言うべきでしょうか。

人気の企業・業界に関しては、これまでと変わらぬ集客を見込めていますが、不人気の業種・業界においては、いくらオプションに資金を投じても思うように効果が跳ね上がらないケースが増えてきています。

 

たとえばリクナビ一本にしぼって資金を集中投下するよりも、リクナビもマイナビもキャリタス就活も…と、複数のナビサイトに基本プランで掲載するだけの方が、場合によってはエントリーが集まることもあるようです。

特にリクナビやマイナビは掲載企業数が圧倒的に多いため、競争の激しい中で多数のエントリーを集めようとすると、それだけプラスαの投資が求められます。

 

中小企業のように1~3名程度の採用予定人数であれば問題ないかもしれませんが、数十名の採用を行うためには、業界にもよるので一概には言えないものの数百万円の投資が必要になるケースも少なくありません。

 

人材業界OBの暗躍

ナビサイトで効果を出しづらくなった要因の一つに、人材業界OBの暗躍があります。

求人広告営業をしていた人のセカンドキャリアとして、企業の人事部門で働く道は定番のひとつです。

求人広告の営業経験があれば、各媒体の営業マンとの折衝がスムーズかつ有利に進められますし、広告制作の経験があれば広告の運用はお手の物ですからね。

 

リクルートは人材輩出企業として有名です。

最近こそ減りましたが、入社数年で会社を去る人も珍しくない企業です。退社後に、様々な企業の人事課長や人事部長として、雇われる人はかなりの数いるようです。

そうでなくとも書籍の出版やセミナーの開催など、採用ノウハウの数々はどんどん外に流れ出ています。暗黙知だったものが業界の一般常識になりつつあるのです。

 

こうして何年もかけて少しずつ、サイト利用のノウハウが企業の中に蓄積されていった結果、どの企業も上手にリクナビやマイナビを活用するようになり、運用の巧拙による効果差がなくなってしまったのでしょう。

結果、もともとの企業力による効果幅の割合が大きくなってきているのです。

 

人事はいまや、新規獲得の営業部隊

ナビサイトを使い、額に汗せずエントリーを稼げた時代は終わりました。

ナビサイトの管理をして、当たり障りのない会社説明をしていたのでは、戦力となる優秀な学生を獲得することはできません。

 

SNSの活用はもちろんですが、ナビサイト以外にも学生と接点を持てる窓口が増えたために、意欲的に学生を捕まえにいっている企業とそうでない企業には大きな差がついてしまっているのです。

イマドキのできる人事担当者であれば、大学への営業(自社の売り込み)や合同企業説明会といった、学生と直接会って話せるイベントへの参加で大忙しのはずです。

 

もしも、広告を掲載してぼんやりエントリーを待っているのなら、人事担当者の役割を果たしているとは言い難い状況です。

 

学生を口説き落とす、クロージング力が求められている

3月1日のナビサイト解禁から6月1日の選考解禁まで3ヶ月しか期間がありません。

自分の一生を決める就活です。最初から目標が明確な学生は、多少の情報にも動じません。どんな勧誘を受けようとも、第一志望に向けてひた走ります。

 

一方で、将来目指したい仕事の軸が定まらない就活生は、企業訪問のたびにあちこちで「うちが一番」の情報を聞かされて混乱しています。

そんなとき、学生との直接接点を多く持つ、企業の人事担当者のクロージング力がモノをいうのです。面談で学生の状況をヒアリングし、彼ら彼女らの悩みを解消できる自社の魅力を提示します。

 

ときには「気のすむまで就活を続けなさい」と学生を突き放すとともに、度量の広さをアピールすることもあるでしょう。そのやりとりは、さながらサービスを売り込む商談です。就活生はクライアントで、人事担当者は「自社への就職」という商品を売り込む営業マンなのです。

 

番狂わせは、対面コミュニケーションの場で起こる

人事担当者が営業マンのように動くことは、中小企業にこそ必要です。大手企業の場合はネームバリューがありますから、自社を第一志望とする学生がたくさんいます。

でも、中小企業の場合は、自社を第一志望とする学生はほとんどいません。ライバル企業に打ち勝って、もっと言えば番狂わせを自ら起こして、意中の学生をモノにするほかないのです。

 

とは言え勝機はあります。すでに家庭をもっている等、シビアな生活事情のある転職組に比べて、新卒学生は感情で物事を決めやすい側面があります。純粋と言っても良いでしょう。

人事担当者は企業の顔です。人事担当者や選考途中で話をした先輩社員の人がらや雰囲気が、学生にとってはその企業のカラーとして解釈されます。

 

最近は社風や社員の雰囲気とのマッチングを重視する学生も多いですから、学生からかかってくる電話対応ひとつとっても気が抜けません。お客様以上に学生はデリケートです。一事が万事で、その企業のすべてを判断されてしまいます。

だからこそ、面談ごとに丁寧なフィードバックを行ったり、先輩たちと食事をさせて対人間同士の関係を結ぶといった、泥臭い人間的なアプローチが効く余地があります。

しかし反対に、ちょっとした対応のまずさ一発で、学生を取り逃がしてしまうことも充分あり得るのです。

 

まとめ

就職活動が短期決戦化するなかで、迷う学生をどうやって引きとどめるかに各企業が腐心しています。選考に関わる社員の人間力は内定承諾のみならず、選考過程にも多大な影響を及ぼします。

 

大量の学生をさばくためにグループ面接で何度もふるいにかける企業は内定辞退が多くなる可能性がある一方で、人事担当者が毎回丁寧にフィードバックを行うフェイストゥフェイスの関係を重視した選考なら、思わぬ成果をあげられることもあるでしょう。

学生との関係を深める意味ではインターンシップも重要な機会です。

就活の軸が定まっていない学生が多い現状では、合同企業説明会など対面で1対1の関係を築けたならば、個別の会社説明会にきてもらえる可能性はぐっと高まります。

 

学生のスタンスは比較的オープンです。自分の興味のない業種・業界であっても、人事の人柄や熱意次第では「とりあえず説明会で話をきいてみようかな」という展開は十分にありえます。

人事担当者にはいまや、ヘタな営業マンよりよほど営業らしい行動力やマインドが求められているのです。

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